タバコの周囲への迷惑
タバコで害を被るのは、喫煙者本人だけではありません。だからこそ今多くの場所で全面禁煙の動きが活発になっているのです。
ここでは、喫煙が周囲にどのような影響を与えるのか。そして、その影響を防ぐための取り組みなどについてまとめていきます。
〔受動喫煙〕
まずタバコが問題となることに、この受動喫煙があげられます。
これは、タバコをすうと喫煙者が吸いこむ主流煙と、燃焼している部分から周囲に流れる副流煙が発生するために周りの人がその煙を吸って健康被害を被る現象です。
副流煙の危険性が、どの程度のものかというと、その毒性はフィルターを通さないため主流煙と比べ何倍もの数値になってしまいます。
★副流煙に含まれれる有害物質
ニコチン 主流煙の2.8倍
タール 主流煙の3.4倍
ナフチルアミン 主流煙の39倍
カドミウム 主流煙の3.6倍
ベンツピレン 主流煙の3.9倍
一酸化炭素 主流煙の4.7倍
アンモニア 主流煙の40~120倍
ニトロソアミン 主流煙の52倍
窒素酸化物 主流煙の3.6倍
上記の数値を見てもらうとわかると思いますが、副流煙をすうと高濃度の毒を吸っているのを同じです。
その結果どのようになるかというと、
・心筋梗塞
・肺ガン
・乳幼児突然死
といった早死にの可能性を著しく高めることになります。
受動喫煙の危険性は1930年代のドイツから言われはじめ、70年代アメリカでは国家として受動喫煙を健康リスクとして認定されました。
当初は、呼吸器のみの影響と考えられましたが、肺ガンや他の疾患に対しても受動喫煙を原因とする場合があることが立証されると、社会でも喫煙自体に規制をかけるかけるようになりました。
たとえば労働安全衛生法では快適な環境を形成することを求められるため、企業としては分煙などの処置をしなければなりません。
他にも交通機関やビルでの喫煙を規制する法律といったことにより喫煙者は今、喫煙できる場所を探すことに苦労している状況です。
さらに、最近ではタクシー内で全面禁煙を打ち出す業者などさらにその傾向は加速しています。
〔歩きタバコ〕
タバコの危険性は、煙だけではありません。
タバコは火をつけて嗜むものです。それ故に、燃え口ではその温度が700度以上となっているのです。
高熱をもっているタバコを指にはさみながら、歩き回るというのはある意味凶器をもって歩き回っているのと同じです。
そして、もっとも憂慮されるのは、ぶらぶらとタバコを持った手を振りながら歩くと、それがちょうど子供の目の高さになるのです。
高温のタバコが子供の顔に当たることは、惨事というより他ありません。
運が悪ければ、失明の可能性もあるのです。ですから千代田区を皮切りとして川崎や名古屋で過料という金銭徴収をふくんだ条例を施行する都市が現在いくつかあります。
〔タバコによる火災〕
タバコの火の不始末による火災、燃焼性のガスがあるところでの喫煙で起きた火災など、タバコは喫煙者を含め多くの人的物的被害を及ぼす火災を引き起こす可能性があります。
数年前に寝たばこによる失火で命を落とした昭和の大漫画家横山光輝や十年ほど前に気化したプラモデルの溶剤にタバコの火が引火して命を落とした、小説家で放送作家の景山民夫などタバコが死因となる著名人もいます。
加えてこれは歩きタバコの害に含まれることですが、道に捨てた吸い殻が完全に消火していなくて、それが道に積まれた雑誌などの引火物にふれて火災が起きるということもあります。
タバコを吸うならば、家の中でも外でも完全に消したかどうかを確かめ、外であれば、携帯灰皿を持って行くといったマナーを忘れないようにすることが、そういった災害を未然に防ぐための一番の方法になるでしょう。