禁煙が失敗する理由として、様々な禁断症状が出てくからといわれています。
では、その禁断症状とは具体的にどのような症状なのでしょうか。また、禁煙がもたらす影響は禁断症状以外にはないのでしょうか。ここでは、その禁断症状及び禁煙の影響についてまとめていきます。
〔禁煙がもたらす禁断症状〕
いわゆる禁断症状といわれるものですが、ニコチン離脱症状と言われるものがそれにあたります。
まず、ニコチン離脱症状と表裏一体となるのは、ニコチン依存症です。
喫煙者は、たばこを吸うとニコチンが血液に溶けていきます。その結果ニコチンが脳の受容体に運ばれ大脳辺縁系、大脳基底核内の快楽中枢に到達し、化学伝達物質のように作用するのです。その結果、喫煙者は喫煙することで「気持ちが良くなる」ことになります。
通常この血液中のニコチンは30分から40分程度で半減していきます。
徐々にニコチンの量が減少していくと、喫煙者には次のような症状が現れます。
・気分が悪くなる。
・抑鬱のような気分になる
・イライラする。怒りっぽくなる。
・集中が出来ない。
・徐脈(脈が遅くなる)
・眠れない。
・不安になる。
・ソワソワする。
・食欲が増えて、体重が増える。
もちろん、タバコを数回吸った程度ではニコチン依存症にはなりません。
ニコチン離脱症状が出てくるのは、数週間以上、毎日習慣的に喫煙を繰り替えいていた場合とされています。
また、この症状が出てくるのは時間として24時間以内とされています。多くの禁煙失敗者はこれらの症状から逃れたいということで、再び喫煙を始めます。ですが、これはある意味薬物依存の一種で、簡単に本人の意志で克服できる性質のものではありません。
ですから、ひとくちに禁煙が出来ないことを「本人の意志が弱いだけ」ということは間違っています。
さて、この離脱症状はどのくらいの期間続くのかというと、個人差がありますが短ければ一週間以内、長ければ二週間程度と言われています。
「あと○日我慢すれば楽になれる」という具体的な日数の目標が見えるという点で、離脱症状の克服には効果があるといえるでしょう
〔禁煙の効果〕
では、禁煙すれば、喫煙者に不快な症状だけしか出ないのでしょうか。
答えはNOです。
これらの症状は、共通して、精神的、心理的な症状といえます。対して、肉体的な側面から見ると、皮膚温度の上昇、心拍数の正常化など生理学的に健康な状態に回復していくことになります。
当初は離脱症状のおかげで、これらの正常化がわかりづらいかもしれません。
けれども、日が経つにつれ自覚することができるようになります。
★禁煙の効果
禁煙後20分・・・血圧、脈の正常化。冷えの解消
禁煙後8時間・・・血液中の二酸化炭素、酸素の量が正常化
禁煙後24時間・・・心臓発作の危険の現象
禁煙後48時間・・・末端神経の正常化、味覚・嗅覚の回復
禁煙後2週間から3ヶ月・・・新陳代謝の活性化、運動機能、肺機能の回復、上昇。
禁煙後1ヶ月から9ヶ月・・・スタミナの上昇、タバコ由来の鼻づまりや疲労感・息切れといった症状が減る。消化器官が活発になり、呼吸器の感染症となるリスクが減る。
禁煙後1年・・・血栓症、心臓発作のリスクの半減。
禁煙後5年・・・肺ガン・口腔ガンが死亡原因となるリスクが半減する。
禁煙後10年・・・肺ガンが死亡原因となる確立が非喫煙者と同程度になる。体の細胞が正常なものと置き換わり、癌となる確立が非喫煙者と同程度になる。
喫煙後15年・・・血栓症が原因となる心臓病の確立が非喫煙者と同程度になる。
禁煙は数ヶ月数年で完了するものではなく、健康を目指すならば非常に長いスパンを考えなければなりません。
体の調子が良くなったから、「ちょっと一本だけ」、「ちょっと味を見るだけ」といってタバコに火をつけたなら、それは再喫煙のトリガーとなっってしまいます。
ですから、禁煙を本気で始めるならば、生涯タバコには触れないというように決意することが重要です。